産湯の湯が絶えた薬師堂の井戸
どんな伝承か
大和町和木の王子原、奥まった谷の茂みに薬師堂が建ち、その脇に一辺六尺から四尺ほど、深さ二尺ばかりの小さな井戸が残る。この井戸からはかつて温かい湯が湧き、生まれたばかりの子の産湯に用いられていたという。ところがある時、一人の老婆がむつきをこの井戸へ投げ入れた。それきり湯は絶え、二度と湧き出すことはなくなったと伝えられる。産斉水(うぶゆみず)と呼ばれるのは、この由来による。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。