源平桃と水甕が伝わる後山の落人跡
どんな伝承か
後山は源平の戦いに敗れた平家の人々が隠れ住んだ土地だと伝わる。最初に入った者たちが暮らしたのが大屋舗で、その南端には濠と呼ぶ池がある。谷を下れば百手神事を行った跡があり、糸崎へ通じる小道の杉のわきには二基の墓石が立って杉の御前と呼ばれる。高みにある脇川家の桃は枝ごとに白と赤の花を分けて咲かせ、赤が多い年は世の中がよいという。同家には竹の柄杓を浮かべ、水がたまって返るときの音で時を計った水甕も伝わる。谷に入った人々が建てた西福寺の跡は寺屋敷、先祖を祀るのが平家八幡宮である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。