荒戸神社
どんな伝承か
岡山県小田郡矢掛町では、小林・川面・東水砂の三村境界近くに御光を放つ観音様が祀られていたと伝わる。ところが笠岡や鞆の浦の漁師たちから、その観音の眼光がまぶしくて沖へ出て漁ができないという訴えが起こり、どの村へ観音を移すかで村同士が対立し、ついには江戸まで裁判に持ち込まれた。奉行が村の代表に観音の名を尋ねたところ、川面と東水砂の代表は単に「観音様」と答えたのに対し、小林の代表は「三目八手不空羂索観音」と正しい名を答えたため、小林側が勝訴したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。