首を断たれて姫を救った寝屋の石地蔵
どんな伝承か
河内の寝屋の里に藤原実高という長者があり、はちかづき姫という器量よしで心根の優しい娘がいた。姫は日ごろ地蔵尊を篤く信じていた。継母は我が子を跡取りにしようと姫を憎み、家来に殺害を命じる。鎮守の森からの帰り道、山かげで待ち伏せた家来は姫に斬りつけ、逃げた姫が石地蔵の前で倒れたところを一太刀で首を落とした。ところが刃はカチリと折れ、転がっていたのは首を断たれた石地蔵で、姫のほうは何事もなく立っている。地蔵が身代わりになったと悟った家来は改心して詫び、姫を守って邸へ帰った。話を聞いた継母も心を入れ替え、姫と睦まじく暮らしたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第9巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全100話(奈良・大阪・和歌山・三重=近畿南部/紀伊)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。