維盛塚
どんな伝承か
大字山粕には愛宕神社・佐田神社・春日神社の三社があった。佐田ノ宮神社は明治四十三年一月二十八日に春日神社へ合併され、今は存在しない。佐田宮神社は大巳貴命をまつり、福の神といって大黒さんと恵美須さんとを御神体としていた。神社のあとには欅の木があり、弘法大師が宝生寺で修行していたときここへ来て岩壁に刻んだという梵字の石がある。寿永の昔、平家が壇の浦で滅んだとき、平維盛は吉野の下市へ来て寿司屋にかくれ、伊勢の加太山へ逃げてゆく途中に山粕を通り、佐田の宮でしばらくかくれていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第9巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全100話(奈良・大阪・和歌山・三重=近畿南部/紀伊)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。