行基
どんな伝承か
蜂前寺は山号を霊峰山、院号を金剛院といい、真言宗高野派南院末に属する。天平年間に行基によって開かれた寺で、初めは放光山味舌寺と称した。応仁年中、賊徒が蜂起して村民を苦しめ、官兵が平定に向かったが敗れた。そこで味舌寺に引き退いて大悲尊像に祈願すると、数万の馬蜂が群がり出て賊徒に向かった。賊は刺されて死ぬ者が多く、官兵はついにこれを討ち平らげて村民は胸を撫で下ろした。このとき蜂が賊と戦って地に落ちたのを拾い集め、塚を築いて供養したのが蜂塚で、寺名も味舌寺を改めて蜂前寺としたのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第9巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全100話(奈良・大阪・和歌山・三重=近畿南部/紀伊)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。