独鈷の娘と酒の湧く泉
どんな伝承か
昔、小豆沢を流れる米代川の川下、独鈷の村に親孝行な娘がいた。ある晩、枕もとに白髪の老人が立ち、川上で柴を刈っている若者の嫁になれと告げて消えた。娘はその若者と出会い、夫婦になる。やがて正月に大日如来が現れ、さらに川上へ移れというので、二人は川をさかのぼり、平間田という所に住み着いた。よく晴れた日、畑仕事の昼休みに若者がうとうとしていると、一匹のダンプリが飛んできて、口に尾を差し入れては戻ることを二度三度くり返した。目を覚ました若者が甘い酒を飲んだ心地だというので、妻がその方角へ行ってみると、香りのよい酒の湧く泉があった。飲めば疲れが消え、二人は人にも分け与えて大金持になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。