麦の初蒔は戌の日がよい
どんな伝承か
農業の迷信を集めた章の麦の項に、第二十四例として、麦の初蒔は戌の日がよいという言い伝えが、長崎県森山の農村から報告されている。同じ項の第二十二例は埼玉県両神の、戌の日に麦は蒔かないというもので、同じ戌の日をめぐって吉と凶が正反対に伝わっていることになる。麦に関する報告はこの三例だけで、二二例を数える稲に比べて著しく少ない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 1――迷信の実態(文部省迷信調査協議会・日本の俗信・昭和24年(1949))
文部省迷信調査協議会『日本の俗信1―迷信の実態』(昭和二十四年)。戦後の文化国家建設を背景に、昭和二十一年から宇野圓空を委員長とし今野圓輔・森秀男・古畑正秋らの人文・自然科学者・迷信研究家が、全国の児童生徒・教師を通じて行った大規模な迷信実態調査の第一回報告。