遊びを止められて祟った子供地蔵
どんな伝承か
田村市の移の里に、金吾という信心深い百姓がいた。町からの帰り道、子どもらが地蔵の首に縄をかけ、引きずり回して遊んでいるのに出くわす。金吾は子どもらを叱りつけ、泥まみれの地蔵を洗い清め、堂を建てて納めた。ところがその後、金吾は急に病みついて床から起きられなくなる。祈祷師に拝んでもらうと地蔵が現れ、子どもらと面白く遊んでいたのをなぜ止めたのかと責めた。金吾がさっそく家の者に堂を開け放たせると、病はすっかり治ったという。この地蔵堂は今も雨戸がなく子どもの遊び場で、妊婦が甘酒を供えると産後に乳がよく出るとも言われる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
船引町史 民俗編――昔話と伝説(船引町(編)・船引町史・自治体史(民俗))
『船引町史 民俗編』第十一章所収の昔話と伝説。福島県船引町(現田村市)に伝わる口承を採録する。