望郷の念やまぬ武士が一本松の地に埋葬を遺言し
どんな伝承か
秦野市畑ヶ中の柳川本家の祖先は下総の出で、頼朝に従い鎌倉入りした後、実朝が殺された際に秦野へ来て農民となった。平沢峯の一本松の丘から遠く房総の地を望んで望郷の念やまず、死に臨みその地への埋葬を遺言し、目印に松が植えられて「総観塚」と呼ばれた。数百年を経て巨松となったが、大正十二年の関東大震災で枯死し、ついに切り倒された。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史・自治体史(民俗))
『秦野市史 別巻 民俗編』所収の妖怪・伝説(一〇〇話を七分類で収載)。神奈川県秦野市に伝わる口承を採録する。