権現山の二つ岩――雨乞いの庄屋
どんな伝承か
例年にないきびしい日照りが続いた年のこと、村人たちは雨乞いのために神に祈り、太鼓をたたいた。それでも効き目が現れないので、庄屋は一人で権現山の頂上に登り、お宮の近くの大岩にひざまずいて一心に祈った。すると夜になって、大岩から白髪のじいさまが現れ、お前の体をささげるなら雨を降らせてやろうという。明け方から大雨となり、ぴかっと光った光とともに庄屋の姿はどこにもなくなっていた。不思議なことに岩は二つに割れ、静かに村を見守っているという。この岩は蘇原持田町の権現山の頂上に今も存在し、権現山の二つ岩と呼ばれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
各務原市史 民俗編――地名伝説(各務原市(編)・各務原市史・自治体史(民俗))
『各務原市史 考古・民俗編』所収の地名伝説。岐阜県各務原市の那加・稲羽・鵜沼・蘇原各地区に伝わる地名の起源説話を採録する。