水に映る鬼の顔を見た貌見橋
どんな伝承か
茨木市新庄町には、細い溝をまたぐ小橋があり、茨木童子貌見橋と呼ばれる。土地の伝えでは、茨木童子は水尾村に生まれ、幼いころ茨木村のはずれに捨てられて近くの床屋に拾われた。店を手伝ううちに客の切り傷の血をなめ、その味を覚えてからはわざと傷をつけて血をすするようになる。自分でも異様だと感じた童子は、店先の小川の橋から水面をのぞき、映った顔が鬼の相であることを知って人の世を捨て、大江山の酒呑童子の配下に入ったという。橋の東百メートルほどの所には大正の初めごろまで櫛塚があり、童子が残した櫛を祟りを恐れて埋めたものと伝えられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第9巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全100話(奈良・大阪・和歌山・三重=近畿南部/紀伊)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。