八千八声を助けるジュウイチの鳴き声
どんな伝承か
旧鬼石町の坂原では、ホトトギスは一日に八千八声鳴かなければならないものだと言い伝えられてきた。ジュウイチという鳥がそばで「ジュウイチ、ジュウイチ」と鳴いているのは、その声の数をかせぐ手伝いをしているのだという。この鳥が鳴くのは春先から夏にかけての季節である。碓氷の坂本のほうでは同じ声を、霧積の湯で子を失った父親が鳥となって十一歳のわが子を探し歩く声だと語り、十一歳の子を霧積へ連れて行っても湯がきかないと言い伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第4巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第4巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全89話(栃木・群馬・茨城=北関東)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。