山姥岩で投げ飛ばされた道楽息子
どんな伝承か
旧南郷村の東で語られた話。ある村に、博打ばかり打って仕事もせず遊んでいる道楽息子がいた。春のぽかぽかと暖かい日、頼まれて山仕事に出たものの、こんな上天気に働いていられるかとばかりに、山姥岩と呼ばれる場所で昼寝を始めた。気持ちよく眠っていると、何者かにえいと持ち上げられ、そのまま山の入口のきんにょうの上まで放り投げられてしまった。息子は仰天して家まで逃げ帰った。遊んでばかりいるので天狗が腹を立てて投げ飛ばしたのだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南郷村史 第5巻(民俗編)――昔話と伝説(南郷村(編)・南郷村史・自治体史(民俗))
福島県南郷村(奥会津)に語り継がれた方言による昔話三十一話と伝説十六話を網羅する。昔話はきのこの化け物・食わず女房・三枚のお札・笠地蔵・桃太郎・猿婿入り・ほととぎすの姉妹・人喰い鎮守・天女の羽衣・羅生門の鬼など、語り手(和泉田の五十嵐ヤスら各集落の伝承者)を明記して収める。